▲戻る
 
 
 
 
 
 



 洋画家・松田正平先生は昭和14年ヨーロッパから帰国後すぐ、3年間を東京のアトリエ付きの借家で暮らしました。その場所が、池袋・椎名町界隈のいわゆる「池袋モンパルナス」ではないかと思われます。ご本人が他界されている現在、その頃の話を直接お聞きする機会は永遠になくなってしまいました。戦争の影が暗くのしかかってきたあの時代、フランスから逃げるようにして帰国した松田正平先生は、ひとまずこの地に落ち着き、制作を開始しました。国画会に作品を出品し始めたのもこの頃でした。若き「正平さん」は、どんな思いでキャンバスに向かっていたのでしょうか。そんなことを考え、ゆかりの地である「池袋・椎名町」でささやかな展示会を行い、故人をしのぶことは意義のあることではないかと思いました。さらに、今回の小展がきっかけとなり、池袋・椎名町時代の松田正平先生のことが、少しでも明らかになれば望外の幸せです。

                        鈴木 宏 記
 
   
Copyright (C) 2009 Bunbo Ouchi Gallery. All Rights Reserved.